加賀友禅×Old SUmmerコラボTシャツ制作工程のご紹介
~金沢の伝統工芸加賀友禅の代表的な工程~
先日のプレスリリース(オールドサマー、大和金沢店にて期間限定のポップアップショップを開催。今年は加賀友禅とコラボレーション。金沢らしい大人カジュアルをご提案。)で発表させていただきました通り、「加賀友禅」とのコラボTシャツを今年8月に開催する大和金沢(香林坊)店のポップアップショップで限定発売致します。
昨年も大和金沢(香林坊)店でポップアップショップを開催させていただきましたが、地元初の開催ということや金沢新幹線開通年ということもあり、たくさんのお客様にご来店いただき、大成功を収めることができました。
そして、今年も開催させていただくことになり「せっかくだから金沢らしいものや金沢の企業さんとコラボしたい!」という、並々ならぬ熱意がスタッフ一同から湧き上がっていました。(笑
そんな中、幸運にも加賀友禅作家の鶴見晋史先生に出会うことができ、今回の企画を進めさせていただくことができました。
「加賀友禅」といえば我々のイメージでは敷居が高く、コラボレーションさせていただくなんて難しいと思っていましたが、鶴見晋史先生はこの新しい試みを柔軟に受け入れてくださいました。この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。鶴見晋史先生、ありがとうございました!!
今回は、加賀友禅とのコラボ商品が出来上がるまでの加賀友禅の伝統的な工程をご紹介させていただきます!
加賀友禅コラボTシャツができるまで(加賀友禅の伝統的技術)
まずは、金沢の伝統工芸「加賀友禅」とはなんなのかをご説明させていただきたいと思います。
加賀友禅とは
加賀友禅とは
加賀友禅は「加賀五彩」とよばれる臙脂・藍・黄土・草・古代紫の五色で構成され、京友禅より沈んだ色調が特徴です。デザインは写実的で、武家 風の落ち着いた趣があり、刺繍や箔押しを使わずに、「ぼかし」や「虫食い」などの表現でアクセントをつけています。ぼかしの方法も、京友禅が内側から外に 向かってぼかしているのに対し、加賀友禅は外側から内側に向かってぼかします。
(出典:金沢市公式ホームページ いいね金沢「加賀友禅とは」)
といった感じらしいです。
下記は鶴見晋史先生の作品ですが、ほんとうに上品で繊細な様子が伝わってきますね。
【鶴見晋史氏作品例】
加賀友禅の工程(加賀友禅×Old SUmmerコラボTシャツ制作工程)
ここでは、今回の「加賀友禅×Old SUmmerコラボTシャツ」の実際の加賀友禅の伝統的な工程をご紹介させていただきます。
1.下絵
青花と呼ばれる濃縮液剤で、生地上に毛筆で風景や絵の下書きをします。
2.糸目糊置
特殊な用具を使い、下書きの線に沿ってなぞっていきます。その用具の先端から、円錐状の管を伝って細糊(でずり)が押し出される仕組みになっています。
3.彩色(友禅を差す)
糊が生地になじんだあとで、青花による線を取り除くために、豆をつぶしたものを薄めた溶液を生地の裏面から塗布していきます。自然乾燥させた後、絵の部分に様々な色の染料を使って彩色します。
4.糊伏せ
地染めの前工程として、彩色した部分を鮮明な色の状態に保てるよう、その絵の彩色部に糊を置きます。
5.染め
染料に浸した先の広い刷毛で、下地を塗ります。平均にむらなく引く作業で、弾き染めともいいます。
6.水洗
彩色した絵の部分の糊は水洗いして落とします。
今回完成したTシャツのポケット部分です!
淡い色合いがほんとに素敵です。伝統的な加賀友禅をあしらったポケットTシャツ、皆さま是非ご期待ください!!
※白山紬にハイビスカスをデザインした加賀友禅(実物写真)
そして、今回加賀友禅を作っていただきました鶴見先生のプロフィールとなります!
■加賀友禅作家 鶴見晋史 プロフィール
加賀友禅作家/伝統工芸士/金城大学短期大学 非常勤講師
1969年 6月14日、加賀友禅作家 鶴見保次の長男として生まれる
1993年 九州産業大学芸術学部美術学科 卒業
1993年 日本工芸会正会員・坂井教人氏に師事、東京友禅を学ぶ
1996年 父親で日展作家・鶴見保次氏に師事、加賀友禅を学ぶ
2001年 ドイツ・イギリスへ工芸と絵画を学ぶために派遣留学
2006年 日展 工芸美術 初入選
2015年 日本現代工芸美術展にて現代工芸賞を受賞
【出品展覧会】
金沢市工芸展/現代美術展/日本現代工芸美術展/日展
Web : http://yuzen-tsurumi.jimdo.com/
期間:2016年8月10日(水)~8月14日(日)5日間
場所:大和金沢(香林坊)店 5階紳士服フロア
所在地:〒920-8550 金沢市香林坊1丁目1番1号
品があり繊細で色鮮やかな友禅は、私たち金沢人の誇りでもあります。